日本企業の評価
(2025年)

 

世界チョコレート成績表
第6版(2025年)

日本企業の成績

 日本の企業では、中・大規模企業から7 社、小売業社2 社の計9社が調査対象となっています(内1社が無回答)。
 伊藤忠商事が日本企業の中で最も高い評価でしたが、成績スコアは4割に届かずEUDR(EU森林破壊防止規制 )への対策が進む欧米企業には大きく水をあけられています。

 日本企業は児童労働の問題には積極的に取り組み、一定の評価を得ている企業もありますが、その他の課題への取り組みについては未だ進んでいません。
 中・大規模企業39社のうち、森林破壊ゼロのコミットメントをしていないのは5社で、そのうちの4社が日本企業でした。日本企業のうち4社はSBTi(科学的根拠に基づく目標イニシアチブ)の方針を持っていますが、他の企業も欧米並みにEUDRを遵守する形で調達先に森林破壊がないか確認し公表すべきです。

日本チョコレート成績表2025
日本チョコレート成績表2025

まとめ

業界ではEUの森林破壊防止規制 (EUDR)への対応によってトレーサビリティが向上しましたが、日本企業は、自社の調達したカカオはどこから来たのかというトレーサビリティを向上させて、その裏に潜む様々な問題の温床を排除するべきです。また、森林破壊の問題に対処するにはEUDRを遵守する形で方針を策定し、調達先に森林破壊がないか確認して公表すべきです。